事業承継は会社にとって第二の創業
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中小企業の経営者の多くは、自身が引退した後の会社をどうするか答えがないまま、経営を続けてこられたのではないでしょうか。 特に、自身も健康で経営も順調であればなおさら、会社の後継者問題に向き合う機会は少ないといえるでしょう。真剣に考えるタイミングを逃しがちになります。
事業承継は後継者の人生にかかわる重要な事ですが、だからこそ後継者をはじめとしたご家族と十分なコミュニケーションがとれていない場合がほとんどです。
子どもに継いでもらいたいけど継ぐ意思があるのか確認していない、継ぐ意思があってうれしいけど業界の厳しい見通しを伝えきれていない、あるいは、子供が継がないとなった時、社員に後継者に見合う者がいるかといえばそうでもない、など悩みはつきません。円満な事業承継は、自分、家族、社員、それぞれが納得する道を選ばなければ実現しないでしょう。 とかく一人で悩みがちな経営者が前向きに事業承継を考えられるように支援している場が、事業承継ナビゲーターが開催する少人数制座談会「事業承継プロフェッショナルミーティング(通称“プロミ”)」です。専門家との話し合いを通して、オーナー経営者が抱える課題を明確にし、自分、家族、社員が納得するための解決策を見つけることができるプログラムです。
真の事業承継とは、経営の承継・財産の承継・会社の成長
プロミでは、経営者と事業承継のプロ、財産承継のプロや事業承継を経験した元社長らが集まり、話し合いの場を持つことからはじまります。なかには親子で参加し、一緒に事業承継と自社に関する理解を深め、最適な選択肢をプロとともに探るというケースもあります。 事業承継はただ後継者を決めるだけでは完了しません。経営の承継と同様に、経営者の財産をうまく承継してこそ、真の事業承継です。そのためにプロミでは、事業承継後、ご家族が安心して楽しい人生を歩むための財産承継に関する考え方をお伝えしています。 それだけでなく、会社は事業承継後も成長を続けなくてはいけません。経営者は事業承継にあたってその戦略も考える必要があります。子供に承継をさせ、自社に足りない部分は買収を検討して成長していくのか、もしくは、大手企業と組みその傘下で大手企業のリソースを活用して成長していくのか、社員の雇用を守り業界で生き残るために、しっかり会社の成長戦略を踏まえた事業承継をする必要があります。
プロミ後の会社の成長の軌跡、事業承継は会社にとって第二創業
ここで、プロミを終えた後の経営者たちのふたつの決断を紹介します。双方とも、自身、家族、そして社員が納得したうえで、事業承継後に素晴らしい発展を遂げました。
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ケース1:息子の第二創業経営者の息子は家業を継いだあと、会社を成長させるためにM&Aで会社を買い新規事業を立ち上げました。事業を引き継いだ時点で、息子は会社を第二の創業期と捉え、新規事業の立ち上げと改革を行ったのです。決断の甲斐もあってこの会社は見事に事業規模を拡大することができました。これによって後継者は社内におけるリーダーシップ、カリスマ性を身に着け事業承継が成功しました。二代目、三代目は、第二の創業者になる決意が必要であるといえます。
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ケース2:会社の成長と娘の将来 経営者には娘がいて、娘本人は家業を継ぐ意思も素質もありました。しかし、家業の規模が大きく、業界も変動が激しいため、娘が家業の後継者になることを経営者は不安視していました。そこで、現業は大手にM&Aをし、M&Aによって得た資金で娘にあった新しい事業を立ち上げ、娘はその経営者になるほうがいいだろうと判断。その結果、会社は大手の資本力を活用しこれまで得られなかった成長を遂げることができ、娘も新規事業の経営者として活き活きと働いています。
事業承継を考えている経営者は、アクセルとブレーキを両方踏んでいる
プロミに参加する経営者は、もっと会社を成長させたいと思っています。一方で、成長させた会社をどう次の世代に承継したらいいかわからず、成長に本気で取り組めない、つまり、アクセルとブレーキを両方踏んでいる状態で、心理状態はとても揺れています。 そんな状況で参加されるプロミで大きな心の支えとなるのが、すでに事業承継を終えた経営者の存在です。プロミでは、これから辿ろうとしている道の体験談を経験者から聞くことができます。経験談を聞いてまるで疑似体験するように「自分がもしその選択をしたらどうなるのか」を具体的にイメージできるので、自身に与えられた選択肢をより吟味することができるのです。なにより、経営者が抱える悩みや課題に、同じ立場で共感してもらえることは、とても心強いようです。 事業承継をしたあと、「あの時にこうしておけばよかった」と後悔する経営者も世の中にはいます。プロミに参加し、冷静になってすべての選択肢をテーブルに挙げて検討することで、より納得のいく事業承継を実現してほしいと思っています。考えられる選択肢をすべて網羅的に検討することで、5年後10年後も納得のいく決断をすることができるはずです。
※当ミーティングは終了しました。