親任せにしていませんか? ~継ぐ側こそ、知識が必要~
⽬次
- 1. 継ぐ側だからこそ、考えなければならない
- 2. 知っておくべき知識とは
- 2-1. 著者
先日、ある3姉妹にお会いしてきました。 「本当にうちは、女系なんです。」 そう笑っておっしゃったのは、社長を務めているご次女でした。 「曽祖父が創業して、娘婿である父が継ぎ、私は3代目です。」 お父様が倒れられたとき、お姉様はすでに海外で仕事をされていたので、ご次女である社長が跡を継いだそうです。 「幸い、いまのところ事業は順調にいっているんです。」 「でも、ちょっと恥ずかしい話でもあるんですけど、家族内でちょっと問題があって・・・。」 最初は遠慮がちでしたが、こちらからいろいろ質問すると、問題が明らかになってきました。 ・お父様は数年前に他界 ・会長にはお母様が残っている ・株式の半分は3姉妹が持っているが、残りの半分はお母様が所有 ・そのお母様に認知症の予兆が見え始めた 「このまま会社を継ぐにしても、誰かに任せるにしても、母の株式は早めにどうにかしなければ、と思っているんですが、株価とか、それにかかる税金とか、全然分からなくて。」 「私達、どうしたらいいんでしょう・・・。」
経営は順調だが、株式の相続対策は…?
継ぐ側だからこそ、考えなければならない
3姉妹は40代、お母様は70代。 いまの日本に一番多い世代ではないでしょうか。 人生100年と言われていますが、健康寿命を考えると、相続や事業承継を本気で考えなければならない世代です。 でも、それを親任せにしている方が多いような気がします。 しかし、それでいいのでしょうか? きちんと準備しておかなかったときに困るのは、“継ぐ側”のほうです。 当社のセミナーや勉強会にいらっしゃるのは、親世代の方々がほとんどです。 でも、私は、“継ぐ側”の方々にもっと勉強してもらいたい、もっときちんと対策してもらいたい、と思っています。 なぜなら、困るのは“継ぐ側”だからです。
知っておくべき知識とは
会社を継ぐ場合でも継がない場合でも、相続は必ず発生します。 継ぐ場合には株式を相続することになります。 継がない場合には、株式を誰かに譲渡して結果として、現金や不動産などを相続することになります。 相続には税金がかかります。生前に贈与した場合にも税金がかかります。 どのタイミングで、どういう資産を受け取るか、によって税金は変わってきます。 株価の算定方法も税金も、相続の場合と誰かに譲渡する場合とでは全く異なります。 税金を支払うのは、継ぐ側です。 だからこそ、「どう継ぐのがベストなのか?」を考えていただきたいのです。??