M&A業務が裁量労働制の「専門型」に追加 2024年から施行へ

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M&Aにおけるアドバイザリー業務の高い専門性が認められました。厚生労働省は多様な働き方の実現に向けて、時間にとらわれず働けるよう、2024年をめどに銀行や証券会社のM&A業務を裁量労働制の専門型に適応する方針を固めました。

裁量労働制とは「業務の性質上その遂行の方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要がある業務として、あらかじめ定めた時間を労働したものとみなす制度」です。専門性の高い業務の「専門型」と事業の立案・調査する「企画型」に分かれ、専門型においては弁護士や証券アナリスト、プロデューサー、コピーライター、大学教授など19業務が定められています。M&Aのアドバイザリー業務は専門性が高く労働時間と成果が比例しない傾向があることから、専門型として2023年に政省令を改正し、2024年に施行する見通しです。日本M&Aセンターの三宅卓代表取締役社長は「M&Aアドバイザーという職業が裁量労働制として社会的に認められることは大きな地位向上だ」と受け止めます。

後継者不在や業界再編によって活性化しているM&A業務について、労働条件分科会に参加した企業の担当者は「M&Aによる事業収益への影響やプロジェクトの将来キャッシュフローの正確な予測など、上司でさえ答えをもたないものが多くあり、業務の性質上、適切に遂行するには遂行方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要のある業務」 と回答し、裁量労働制の適応を求めていました。

労働時間と成果が必ずしも比例しない 労働時間の短縮につながる可能性

労働条件分科会に参加した企業の担当者は、「専門性が極めて高く、労働時間と成果が比例しない性質のものであることから、まさに裁量労働制の対象にふさわしいのではないか」 と、時間にとらわれない働き方がふさわしいと意見を述べています。裁量労働制は、繁閑の差が激しい業務でも時間の融通が利く点や、早く業務を遂行した際は労働時間の短縮につながる点がメリットです。一方、残業時間が曖昧になり長時間労働につながる懸念と、業務範囲や評価制度の難しさといった課題が指摘されています。

金融機関からの出向者を受け入れM&Aノウハウを広めてきた日本M&Aセンター

日本M&AセンターはM&A仲介において累計成約数7,500件超と日本一の実績を持ちます。公認会計士や弁護士といった専門家が所属。財務状況やM&Aによるシナジー(相乗効果)を分析し、マッチング先を提案。交渉の場では中立的な立場で助言し、企業と伴走しながら成約に導きます。日本M&Aセンターは20年以上にわたり全国の金融機関から出向者を受け入れ、M&A支援業務の教育と普及を担ってきました。高度な専門性を要する職業としてM&Aのアドバイザリー業務がより社会で認知され、より魅力的な仕事となれるように仕事に向き合ってまいります。

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M&A マガジン編集部

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日本M&Aセンター

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