住友化学、カプロラクタム製造技術を化学品商社のハイケムに譲渡
住友化学株式会社(4005)およびハイケム株式会社(東京都港区)は、住友化学が保有する気相法ベックマン転移によるカプロラクタム製造技術(以下:本技術)に関する知的財産を、ハイケムに譲渡する契約を締結した。
住友化学は、総合化学メーカーとして、アグロ&ライフソリューション部門、ICT&モビリティソリューション部門、アドバンストメディカルソリューション部門、エッセンシャル&グリーンマテリアルズ部門の4部門にわたり、事業を展開している。
ハイケムは、化学品商社兼メーカーとして、商社部門では医薬や食品、農薬などのライフサイエンス分野から最先端のエレクトロニクス部材まで幅広い製品や技術を取り扱っている。
背景・目的
ハイケムは、日本と中国の化学品市場における深い技術的知見とマーケット開拓力に、自社の研究開発力と製造能力を掛け合わせることで、ライセンス事業を発展させてきた。
今般、ハイケムは、住友化学から本技術の知的財産を継承し、中国を始めとする世界各地で本技術のライセンスを展開していく。また、ライセンシーに対し、自社触媒工場による触媒の提供も予定している。
気相法ベックマン転移によるカプロラクタム製造技術について
本技術は、シクロヘキサノンオキシムを原料として、6ナイロンの原料であるカプロラクタムを製造する技術である。本技術は、世界で初めて商業運転された硫酸アンモニウムを副生しないプロセスであり、目的とするカプロラクタムのみを高品質で製造することができる。