昭和シェル石油(5002)、クラゲ由来の有効成分抽出技術保有の海月研究所に出資、丸和油脂と3社で共同事業化へ
昭和シェル石油(5002)は、株式会社海月研究所(神奈川県川崎市)および丸和油脂株式会社(東京都品川区)と、クラゲの採取およびコラーゲンやムチンなどの化粧品・医療品・食料品の原料成分の生産・販売に関する共同事業化を行うことについて合意するとともに、海月研究所に出資した。
昭和シェル石油の海月研究所に対する出資比率は51.72%となる。
海月研究所は、エチゼンクラゲやミズクラゲなどの生物からコラーゲンやムチンといった生物に必要な有効成分を抽出する技術およびその特許を所有する理化学研究所発のペンチャー企業。クラゲから得られるコラーゲンは、化粧品や人工皮膚の材料として、ムチンは、医療品としての活用が世界的に期待されている。
丸和油脂は、マーガリン類の製造・販売を軸に、マヨネーズ類・ドレッシング類、および精製油脂の製造・販売を手掛けている。海月研究所の株主。
本件M&Aにより、昭和シェル石油は、グループの発電所をクラゲの供給元として活用し、丸和油脂の工場内の製造設備で、海月研究所の所有する技術をもとに化粧品・医療品・食料品等の原料となるクラゲコラーゲンおよびムチンの生産を行う。大量発生が課題となっていたクラゲを有効利用することで、社会貢献を図るとともに新たな価値創出を図る。