会社売却先シミュレーション

エイチ・ツー・オー リテイリング、子会社の関西フードマーケットを株式交換により完全子会社化

更新日:

エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社(8242)及び株式会社関西フードマーケット(9919)は、2024年5月15日付の両社の取締役会決議により、エイチ・ツー・オーリテイリングを株式交換完全親会社、関西フードマーケットを株式交換完全子会社とする株式交換を実施することを決定し、両社間で株式交換契約を締結した。

また、本株式交換の効力発生日(2024年7月31日(予定))に先立ち、関西フードマーケットの普通株式は、2024年7月29日に上場廃止(最終売買日は2024年7月26日)となる予定。

エイチ・ツー・オー リテイリングは、グループ会社の経営企画・管理を行う。

関西フードマーケットは、食品スーパーの運営・管理を行う。

本株式交換による完全子会社化の目的

食品スーパーマーケット業界は、少子高齢化や人口減少等による小売市場の縮小、ドラッグストアやEC等の他業種の参入による競争激化といった従来から進行していた事業環境の変化に加え、根強い価格志向とそれに対応するディスカウンターの進出等により厳しさを増している。

また、労働人口の減少や働き方の多様化に伴う人手不足・採用難、最低賃金や物流・エネルギーコストの上昇、円安による燃料費・輸入物価の高騰等に起因するインフレーションに伴うコスト構造の急激な変化等、本経営統合時には想定しきれていなかった大きな事業環境の変化も生じている。このように食品スーパーマーケット業界を取り巻く環境が大きく変化している中、関西フードマーケットにおける事業の継続的な成長に対する難易度はますます高まっていると考える。

エイチ・ツー・オー リテイリンググループにおける食品事業の戦略及び方向性、関西フードマーケットグループにおける課題解決と合わせ、エイチ・ツー・オー リテイリンググループにおける食品事業を、百貨店事業に次ぐ「第二の柱」としてより深い連携を行うことが必要であると考えた。

エイチ・ツー・オー リテイリングの事業戦略との整合性、両社で発揮可能なシナジー、関西フードマーケットの少数株主の方の利益への影響、エイチ・ツー・オー リテイリングの財務インパクトとエイチ・ツー・オー リテイリングの株主の方の利益への影響等の観点から検討した結果、関西フードマーケットを株式交換により完全子会社化し、更なる協業体制の強化による経営資源の有効活用、重複機能の解消による経営資源の最適な配分等、更に踏み込んだグループ一体化経営を実現することで、関西フードマーケットグループを含んだエイチ・ツー・オー リテイリンググループ全体の企業価値向上を目指すことが最善であるとの結論に至った。

本株式交換に係る割当ての内容

本株式交換に係る割当比率
 エイチ・ツー・オー リテイリング(株式交換完全親会社):1
 関西フードマーケット(株式交換完全子会社)      :1

本株式交換により交付する株式数
 エイチ・ツー・オー リテイリングの普通株式 20,040,297株(予定)

本株式交換の日程

定時株主総会基準日(関西フードマーケット)      :2024年3月31日(日)
本株式交換契約締結の取締役会決議日(両社)      :2024年5月15日(水)
本株式交換契約締結日(両社)             :2024年5月15日(水)
本株式交換契約承認定時株主総会(関西フードマーケット):2024年6月20日(木)(予定)
最終売買日(関西フードマーケット)          :2024年7月26日(金)(予定)
上場廃止日(関西フードマーケット)          :2024年7月29日(月)(予定)
本株式交換の実施予定日(効力発生日)(両社)     :2024年7月31日(水)(予定)

食品スーパー業界のM&A・事業承継の動向はこちら

エイチ・ツー・オー リテイリング・関西フードマーケットに関連するM&Aニュース

エイチ・ツー・オーリテイリング、中国持分法適用関連会社の寧波開発に追加出資し子会社化

エイチ・ツー・オーリテイリング株式会社(8242)は、持分法適用関連会社である寧波開発株式会社(大阪府大阪市)の株式を、株式会社海外需要開拓支援機構(東京都港区)より追加取得することで、子会社化することを決議した。なお、本件株式取得に伴い、寧波開発の子会社である寧波阪急商業有限公司(中華人民共和国浙江省)はエイチ・ツー・オーリテイリングの孫会社となる。株式取得の理由寧波開発は中華人民共和国浙江省寧

エイチ・ツー・オー リテイリング、連結子会社間で吸収合併へ

エイチ・ツー・オーリテイリング株式会社(8242)は、連結子会社である株式会社阪急デリカアイ(大阪府大阪市)と株式会社阪急ベーカリー(大阪府大阪市)を合併し、存続会社であるデリカアイの商号を「株式会社阪急デリカ」に変更することを決定した。デリカアイを存続会社とし、ベーカリーを消滅会社とする吸収合併方式。エイチ・ツー・オーリテイリングは、関西エリアを中心として百貨店、食品スーパー、商業施設等を展開す

エイチ・ツー・オー リテイリング、食サービス開発に関する事業を、子会社に承継へ

エイチ・ツー・オーリテイリング株式会社(8242)は、食サービス開発に関する事業を、子会社であるエイチ・ツー・オーコミュニケーションNEXT株式会社(大阪府大阪市、以下H2ONEXT)に承継する。エイチ・ツー・オーリテイリングを分割会社とし、H2ONEXTを承継会社とする吸収分割方式。エイチ・ツー・オーリテイリングは、関西エリアを中心として百貨店、食品スーパー、商業施設等を展開するグループの持株会

エイチ・ツー・オー リテイリング、会社分割により子会社に事業承継へ

エイチ・ツー・オーリテイリング株式会社(8242)は、会社分割により、子会社である千里中央公園パークマネジメント株式会社(大阪府大阪市、以下千里PM)に、千里中央公園におけるパークマネジメント事業を承継することを決定した。エイチ・ツー・オーリテイリングを分割会社とし、千里PMを承継会社とする吸収分割方式。また、エイチ・ツー・オーリテイリングは、会社分割の対価として、千里PMから金銭5百万円の交付を

関西フードマーケット、阪急オアシスとイズミヤの子会社間で吸収合併実施

株式会社関西フードマーケット(9919)は、完全子会社である株式会社阪急オアシス(大阪府大阪市)と、同じく完全子会社であるイズミヤ株式会社(大阪府大阪市)の間で吸収合併を実施した。オアシスを存続会社とし、イズミヤを消滅会社とする吸収合併方式。存続会社であるオアシスの商号を「イズミヤ・阪急オアシス株式会社」に変更する予定。関西フードマーケットは、スーパーマーケット運営や、商品配送を行う会社を傘下に持

この記事に関連するタグ

「買収・株式交換」に関連するコラム

株式交付とは?株式交換との違いやM&Aで活用するメリット・注意点を詳しく解説

M&A全般
株式交付とは?株式交換との違いやM&Aで活用するメリット・注意点を詳しく解説

株式交付とは?株式交付は、M&Aなどにおいて買い手(譲受け企業)が他社を子会社化するために支払う対価として、自社の株式の交付を認める制度です。株式交付制度は、令和3年3月1日に施行された「会社法の一部を改正する法律案」で、企業買収の手続きを合理化することを目的として新たに創設されました。会社法では以下のように定義されています。株式交付(会社法第2条32号の2)株式会社が他の株式会社をその子会社(法

買収とは?目的やメリット、手法、流れをわかりやすく解説

M&A全般
買収とは?目的やメリット、手法、流れをわかりやすく解説

事業構造、産業構造が大きく変化する今、「買収」を検討している企業が年々増加しています。本記事では買収の概要、メリット、進める流れについてご紹介してまいります。この記事のポイント買収は他企業の株式を取得し経営権を獲得する手法であり、迅速な事業展開が可能である。合併や子会社化と異なり、買収は株式の過半数以上を取得することで行われ、敵対的買収と友好的買収の2種類が存在する。買収の目的は売上拡大や事業多角

企業買収とは?買収スキームやメリット・デメリットを解説

M&A全般
企業買収とは?買収スキームやメリット・デメリットを解説

事業承継や業界再編への対応策として、企業買収の動きは今後ますます加速することが考えられます。本記事では、企業買収の基礎を整理した上で、その種類やメリット・デメリット、具体的な流れなどについて解説します。この記事のポイントM&Aによる企業買収は、経営陣が他社の株式を取得し、経営権を獲得する手法で、目的には競争力強化や事業多角化がある。企業買収には友好的買収と敵対的買収があり、前者は経営陣との合意を経

M&Aのプロが振り返る2024年のM&Aニュース&2025年予測

M&A全般
M&Aのプロが振り返る2024年のM&Aニュース&2025年予測

日本M&Aセンターの中でも業界経験が豊富な2人が、世の中の企業のM&Aニュースを紐解き解説する「M&Aニュースサテライト」。今回は「2024年のM&Aニュースの振り返りと2025年のM&A動向の予測」をテーマに解説します。※本記事はYouTube動画の内容を編集してご紹介します。解説動画のポイント2024年のM&A市場は大きく変化し、特にTOBやMBO案件が目立つ年であった。特に「同意なき買収提案

TOB(株式公開買付け)とは?目的やメリット、手続きをわかりやすく解説

M&A全般
TOB(株式公開買付け)とは?目的やメリット、手続きをわかりやすく解説

企業買収、組織再編、MBOのニュースで株式公開買付け(TOB)を目にする機会が急増しています。本記事ではTOBの概要、メリット・デメリット、事例についてご紹介します。この記事のポイントTOBは、対象企業の経営権取得を目的に、株主から株式を大量に買い付ける手法で、買付者が価格や期間を公告する。TOBのメリットは、買付者が計画的に買付けを行いやすく、株主は市場価格より高い価格で売却できる点がある。TO

バイアウトとは?目的や手法、メリット・デメリットをわかりやすく解説

M&A全般
バイアウトとは?目的や手法、メリット・デメリットをわかりやすく解説

企業が経営再建、事業継続を検討する手段のひとつにバイアウト(BuyOut)があります。本記事では、バイアウトの概要やそれぞれの手法の特徴、成功に導くためのポイントをご紹介します。バイアウトとは?バイアウト(BuyOut)とは、経営再建による事業継続や収益向上を目的に、経営者や従業員が自社の株式の過半数を取得し、経営権を握る買収手法を指します。一般的には、企業の経営陣や従業員が自身の資金や外部の投資

「買収・株式交換」に関連する学ぶコンテンツ

買収先の本格検討・分析

買収先の本格検討・分析

買収先の探し方でご紹介したように、買い手はノンネームシート、企業概要書で買収先についてM&Aを進めるかどうか検討します。本記事では、買い手が企業を検討する際流れと、陥りがちな注意点についてご紹介します。この記事のポイント買い手がM&Aを進める際、最初にノンネームシートや企業概要書を通じて対象企業を検討し、提携仲介契約を結んだ後に質疑応答を行う。M&Aの目的を明確にし、買収先にすべての問題解決を求め

買収先の探し方

買収先の探し方

買い手の相談先でご紹介したように、M&A仲介会社などパートナーを選定したら、いよいよ買収先の候補企業を探すステップに移ります。本記事ではM&A仲介会社を通じてお相手探しを行う主な方法について、日本M&Aセンターの例をもとにご紹介します。この記事のポイント買収先の探し方には「譲渡案件型」と「仕掛け型」の2つがあり、譲渡案件型ではノンネームシートや企業概要書を通じて情報を開示し、秘密保持契約を締結する

買い手がM&Aを行う目的

買い手がM&Aを行う目的

買い手の買収戦略には様々な目的があります。M&Aの成功に向けて、押さえておきたいポイントを確認していきましょう。この記事のポイント買い手がM&Aを行う目的には、市場シェアの拡大、事業領域の拡大、事業の多角化、人材獲得・技術力向上、効率性の向上がある。買収により、企業は迅速に成長を加速し、顧客ベースや販売チャネルを拡大することができる。M&Aにはコストや中長期的な取り組みが必要で、成約後の経営統合計

M&Aニュース検索

注目のM&Aニュース

最新のM&Aニュース

日付別M&Aニュース

2024年5月
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031

月別M&Aニュース

注目ニュースワード