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米カーライル、日本KFCを買収 1株6500円でTOBを実施

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株式会社クリスピー(以下「公開買付者」)は、2024年5月20日、日本KFCホールディングス株式会社(9873、以下「対象者」)の普通株式を金融商品取引法による公開買付け(TOB)により取得することを決定した。

クリスピーは、対象者株式の取得等を目的として、2024年4月10日に設立された株式会社。

日本KFCホールディングスは、主にKFC事業を行う会社。 主に、フライドチキン、加工チキンを提供する。

公開買付者は、2024年5月20日現在、日本法に基づき設立された株式会社ジューシー(以下「公開買付者親会社」)がその発行済株式の全てを所有している。

公開買付者親会社は、2024年5月20日現在、ケイマン諸島法に基づき2021年7月8日に組成されたリミテッド・パートナーシップであって、The Carlyle Group(関係会社及びその他の関連事業体を含め、以下「カーライル」)がその持分の全てを保有・運用するCrispy Holdings, L.P.(以下「カーライル・ファンド」)がその発行済株式の全てを所有している。

なお、2024年5月20日現在、カーライル、カーライル・ファンド、公開買付者親会社及び公開買付者は、対象者株式を所有していない。

カーライルは、グローバルに展開する投資会社であり、世界4大陸の28拠点において約2,200名の社員を擁し、3つの事業セグメントにおいて、595のファンドを通じ総額約4,250億ドルの資産を運用している(2024 年3月末現在)。

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本公開買付けの目的等

カーライルは、2024 年2月初旬、三菱商事が、その所有する対象者株式の売却に関して複数の買手候補先に対して売却プロセスの開始と入札プロセスへの参加の打診を開始した際に、三菱商事の財務アドバイザーである株式会社KPMG FAS(以下「KPMG FAS」)及びKFC Asia Franchise Pte. Ltd.(以下「KFC Asia」)の財務アドバイザーであるPwC アドバイザリー合同会社を通じて打診を受け、対象者の成長性・
収益性を公開情報及び独自の分析により検討した結果、入札プロセスに参加することとした。

カーライルは、対象者の事業に対して、カーライルがグローバルに展開するプラットフォーム並びにこれまで蓄積してきた知見(具体的には、グローバルに実施してきた類似案件(外食、食品、コンシューマー向け事業等)を通じて得られた人的・商業的ネットワークや当該投資に携わったカーライルメンバーの知見を指す。)及び投資経験と、対象者の成長を牽引してきた対象者の経営陣の知見とを融合することによって、対象者の目指すエブリデイブランドへの転換を実現し、国内外食業界におけるリーディングカンパニーへの飛躍的な成長を共に目指すことができると考えた。

対象者の持続的な成長を実現することは、柔軟かつ迅速な意思決定体制を構築するとともに、中長期的な視点に基づく積極的な経営資源の投入を行うための資本構成の検討が必要であり、その過程においては、中長期的に見れば大きな成長が見込まれる機会であったとしても、短期的には対象者の利益に直接貢献しない可能性がある。

さらに、上場を維持したまま対象者の事業の成長に向けた施策を実施すれば、短期的には資本市場から必ずしも十分な評価を得ることができず、対象者の株価にマイナスの影響を及ぼす可能性を否定できないと考え、対象者と協議を重ねた結果、本公開買付けを実施することとした。

公開買付け等の概要

対象者の名称

日本KFCホールディングス株式会社

買付け等をする株券等の種類

普通株式

買付け等の期間

2024年5月21日(火曜日)から2024年7月9日(火曜日)まで(36営業日)

買付け等の価格

普通株式1 株につき、金6,500 円

買付予定の株券等の数

株券等の種類 買付予定数 買付予定数の下限 買付予定数の上限
普通株式 14,547,681(株) 7,073,300(株) -(株)

決済の開始日

2024年7月17日(水曜日)

公開買付代理人

大和証券株式会社

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