ERIホールディングス、傘下の北洋設備設計事務所の全株式を同社経営陣に譲渡へ
ERIホールディングス株式会社(6083)は、連結子会社である株式会社北洋設備設計事務所(北海道札幌市、以下:HEP社)の全株式を譲渡することを決定した。
ERIホールディングスは、子会社等の経営管理およびそれに付帯または関連する業務を行っている。
HEP社は、公共建築物の設計・施工監理、耐震診断、補償コンサルタントなどを行っている。
背景・目的
先ごろ公布された第14次地方分権一括法においては、民間の指定確認検査機関が取り扱う事のできる業務の対象外であった公共建築物の計画通知(審査・検査等)に関して、特定行政庁が民間の指定確認検査機関を活用できるように建築基準法が改正された。
この法改正自体は、ERIホールディングスグループの指定確認検査機関にとって、公共建築物全般にも審査・検査機関として活躍の場が広がることを意味する。
一方、HEP社の事業は、計画通知の対象となる公共建築物に関する設計等業務に特化。これまでは、HEP社が設計しているような計画通知対象の公共建築物を、民間指定確認検査機関が審査・検査することはなかった。しかしながら、今般の法改正の施行後には、計画通知対象の公共建築物に関して設計行為などを行うHEP社と、公共建築物の計画通知を担う民間指定確認検査機関とが、ERIホールディングスグループ内に共存する体制となる。
現状の資本関係のまま事業を継続した場合は、将来の法規制の変更によって、ERIホールディングスグループ内でどちらかの事業が大きく制限されかねないという、オペレーショナル・リスク管理上の重大な懸念が生じた。
このような法制度の変更に起因する事業リスクを排除するため、鋭意協議を重ねてきた。
その結果、ERIホールディングスグループの指定確認検査機関各社とHEP社が、将来の懸念を完全に排除した上で事業を継続するためには、HEP社の経営陣によるマネジメント・バイアウトを選択することが、両社共に企業価値の毀損を回避し、成長・発展を目指せる最善の方法であると判断したもの。
日程
本株式譲渡:9月末(予定)