湖北工業、衛星間光通信ネットワークサービスのワープスペースと資本・業務提携
湖北工業株式会社(6524)は、株式会社ワープスペース(茨城県つくば市)と、宇宙通信向け光部品、光デバイス、モジュール、装置及びシステム等の研究開発その他に関する業務提携及び、湖北工業がワープスペースに対して約3億円の出資(出資比率8.9%)を行うことを決定した。
湖北工業グループは、海底ケーブル用光アイソレータ、光サーキュレータなどの光デバイス、結晶素子であるファラデー回転子、高純度石英ガラス部品、石英ガラスのキャピラリなどを用いたファイバ/ファイバアレイ加工品など、様々な光部品・デバイスの開発・製造・販売を行っている。
ワープスペースは、宇宙通信モジュール製造販売・光通信インテグレーションサービスを行っている。
背景・目的
湖北工業グループは、保有する光部品・デバイスの材料技術(結晶育成技術)や精密組み立て技術とのシナジー効果を生むため、PLZT薄膜技術を有するエピフォトニクス社の買収や、高出力のレーザーシステム技術を持つAriel社の技術導入を進めるなど、次世代情報通信インフラに向けた製品ラインアップの強化と販売ネットワークの拡充を進め、大容量化が進む光情報通信関連市場でのシェア拡大を目指している。
今回の宇宙通信分野向け光デバイス・システム開発に関する提携により、湖北工業では、放射線や激しい温度変化や熱真空などの過酷な使用条件に晒される宇宙空間での製品開発と、関係機関における認証手続きを進め、海底ケーブル用で実績を持つ高信頼性光パッシブデバイスの衛星通信への応用展開を加速していく。
また、ワープスペースの宇宙通信分野向け製品開発に連動して次世代衛星通信市場向けの製品ラインアップを強化する。
さらに、エピフォトニクス社やAriel社の技術とのシナジーを活用しながら高速応答性が求められる光スイッチ、衛星間及び地上局衛星間のレーザー通信モジュールを始めとするサブシステムの開発などを進め、衛星通信分野に求められる高品質のソリューション提供を目指す。