フランスのフォルシアグループ、日立製作所(6501)傘下のクラリオン(6796)をTOB
Faurecia S.A.(フランス・ナンテール、フォルシア)の子会社であるエナップ シス エスエーエスは、クラリオン(6796)の普通株式を公開買付けにより取得することを決定した。
エナップ シス エスエーエスはクラリオンを完全子会社化することを企図し、クラリオン株式は上場廃止となる予定。
買付価格は普通株式1株2,500円。エナップ シス エスエーエスは、買付予定数の下限を37,576,000株としており、上限は設けていない。
応募株券等の数の合計が買付予定数の下限に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行わない。
なおエナップ シス エスエーエスは、本TOBにおいてクラリオン株式の全てを取得できなかった場合には、完全子会社化するための各手続を行う。
また、クラリオンの親会社である日立製作所(6501)は所有する全クラリオン株式35,963,034株(所有割合63.80%)を本公開買付けに応募することについて公開買付応募契約書を締結した。
クラリオンは、主に車載情報機器、車載音響機器、システム製品の開発、生産及び販売並びにサービスの提供を行っている。16ヶ国30拠点で事業を展開する。これまで培ってきたサウンド技術、統合HMI(ヒューマンマシンインターフェイス)技術、クラウド及びエッジコンピューテイング技術並びにカメラ及びセンシング技術を統合し、車両情報システムソリューションプロバイダーへと事業変革を図っている。
フォルシアグループは、売上において世界トップクラスの自動車部品サプライヤー。シート部門、内装システム部門、クリーンモビリティ部門を有する。最近、次世代車載情報通信システム市場に参入し、IVI、コネクティビティ及びコックピットソリューションにおける主導的地位を確立するための協業先を探していた。
エナップ シス エスエーエスは、クラリオン株式を取得及び所有し、本公開買付け成立後に、対象者株式を保有することを目的として設立された。フォルシアが発行済全株式を所有している。
本TOBにより、フォルシアグループは、クラリオンの技術及び研究開発への投資を積極的に行い、競争優位を維持・発展させるとともに、日本市場における自動駐車並びに米国市場における車載インフォテインメント及びオーディオシステムの優位性など地理的優位性やその他の事業領域との協業によるシナジーを実現し、企業変革をリードしていくことでクラリオンの更なる発展と、コックピットエレクトロニクス事業、IVI事業のグローバルな伸展を目指す。