三菱商事・KDDI・ローソン、資本業務提携契約を締結 KDDIはローソンにTOB実施へ
三菱商事株式会社(8058)、KDDI株式会社(9433)、株式会社ローソン(2651)の3社は、2024年2月6日、「リアル×デジタル×グリーン」を融合させた新たな生活者価値創出に向けた資本業務提携契約を締結した。
また、三菱商事とKDDIは、公開買付け等によるローソンの非公開化に関する取引に合意し、KDDIはローソンに対する公開買付け(TOB)の実施を予定している。
本取引の完了後、三菱商事とKDDIは、ローソンの議決権を50%ずつ保有し、両社は共同経営パートナーとして、ローソンの企業価値向上に向け3社で取り組む。
【本提携の狙い】
コンビニエンスストア業界は食品や日用品を安定的に供給できる社会インフラとして欠かせない存在となっており、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機にお客さまの生活スタイルや消費行動、価値観が多様化する中においても、ローソンはニューノーマルへの対応として、店内厨房や冷凍食品、デリバリーの強化等、変化対応に取り組んできた。
一方で、今後も加速する事業環境の変化に対応していくべく、通信関連事業を基盤としたお客様接点と、デジタルを強みに様々なサービスを有するKDDIとの連携を更に強化していくことを狙いとして、本提携の合意に至った。
KDDIでは携帯電話事業を中核に、銀行や保険、旅行、デリバリーといった幅広い領域に進出している。更にauスマートパスプレミアムという会員数1,300万人以上を誇る、日本最大級のサブスクリプションサービスを展開している。
ローソンは、「ローソン」をはじめ「ローソンストア100」や「ナチュラルローソン」等、特色あるコンビニエンスストアを全国約14,600店舗で展開する他、スーパーマーケット業態の成城石井事業やチケット販売や映画館運営、旅行業等を行う「ローソンエンタテインメント」、店舗ATMを中心に金融事業を行う「ローソン銀行」などを通じて、幅広いお客様接点を有する。
これらの特徴の異なる、国内有数の経済圏を持つ企業同士が互いの顧客基盤やサービスを連携することで、ローソン・KDDIの店舗の相互活用による店舗網の拡大、ローソン店舗における通信、金融、ヘルスケアなどの提供サービスの拡充、ポイント経済圏の拡大など、リアル・デジタル融合型サービスの開発に加え、ローソンが掲げる脱炭素社会実現に向けた長期目標達成のための環境負荷低減施策の推進などに取り組む。
【本取引の概要】
KDDIは、ローソンに対する公開買付け(TOB)を予定しており、公開買付けが成立した場合、ローソンの株主を三菱商事及びKDDIのみとするための一連の手続(以下 スクイーズアウト手続)を予定している。
本取引の完了後、三菱商事とKDDIは、ローソンの議決権を50%ずつ保有する見込み。
なお、ローソンの株式は、スクイーズアウト手続を実施することとなった場合、所定の手続を経て上場廃止となる見込み。
本取引により、ローソンの企業価値向上に向けて三菱商事とKDDIが有する事業基盤、人的リソース・ノウハウ、ネットワークを最大限活用することで、環境変化に柔軟に対応し、上記に掲げる提携強化の加速が可能になると考えられている。
【本取引の日程】
資本業務提携契約締結日 2024年2月6日
公開買付けの開始(予定) 2024年4月頃
スクイーズアウト手続の完了、本提携の開始日(予定) 2024年9月頃