ハーモニック・ドライブ・システムズ、民事再生手続き中のハタ研削から事業を譲受け
株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)は、株式会社KODENホールディングス(東京都大田区、以下:KODEN HD)との連合により、2024年7月24日付で東京地方裁判所に対して民事再生手続きの開始申立てを行った株式会社ハタ研削(長野県安曇野市)との間で、同社の事業に係る事業譲渡契約を締結した。
ハーモニック・ドライブ・システムズは、産業用ロボットや半導体製造装置に組み込まれる「メカトロニクス製品」、波動歯車装置「ハーモニックドライブ®」・精密遊星減速装置「アキュドライブ®」「ハーモニックプラネタリ®」など減速装置の製造販売を行っている。
KODEN HDは、グループ全体の戦略策定ならびに経営管理を行っている。
ハタ研削は、セラミックス、ガラス、ニッケル合金等をはじめとした難削材を中心に、高精度研削加工に強みを有する企業。
背景・目的
ハタ研削の特機事業部門では産業用機械部品、半導体製造装置用部品などの加工・製造を行っており、光事業部門では光通信の品質を左右する光ファイバ用V溝基盤、ファイバーアレイ等に係る製造等の事業を展開している。
ハーモニック・ドライブ・システムズは、ハーモニック・ドライブ・システムズ製品である精密減速装置の重要な部品について、ハタ研削の特機事業部門から長年にわたり供給を受けており、品質・価格・納期を高い次元で実現することができる同社との取引関係は、安定的なサプライチェーンを維持・発展するうえで欠くことのできないものである。
また、ハーモニック・ドライブ・システムズの主要株主でもあるKODEN HDは、今般のハタ研削による民事再生法の申請を受け、同社の持続的な事業運営を可能とすべくハタ研削の再生支援について検討を行うとともに、傘下の子会社を通じて展開している電子機器、各種計器等の事業に係るコア技術の拡充を図るべく、ハタ研削が有する光ファイバ用V溝基盤等とのシナジー創出についても可能性を模索してきた。
かかる状況を踏まえハタ研削の事業再生を支援し、ハーモニック・ドライブ・システムズのサプライチェーンを強固なものとすることは、ハーモニック・ドライブ・システムズの企業価値の維持・向上に資するものと判断し、事業譲渡契約の締結を決定した。
日程
事業譲渡契約締結:2024年10月8日
事業譲渡実行 :2024年10月31日(予定)
※本件事業譲渡の実行にあたっては、民事再生法に定められた裁判所の許可等が必要であり、日程は当該許可等を前提とした予定。