成長戦略セミナー

三菱地所(8802)、アーバンライフ(8851)をTOBにより完全子会社化へ

更新日:

三菱地所(8802)は、アーバンライフ(8851)の普通株式を金融商品取引法に基づく公開買付けにより取得することを決定した。

三菱地所は、アーバンライフを完全子会社化することを企図し、アーバンライフ株式は上場廃止となる予定。
アーバンライフの親会社である森トラスト株式会社(所有割合64.70%)との間で、公開買付応募契約書を締結し、森トラストが所有するアーバンライフ株式の全てを本公開買付けに応募する旨の合意をしている。

買付価格は普通株式1株2,415円。三菱地所は、買付予定数の下限を所有割合66.67%としており、上限は設けていない。応募株券等の数の合計が買付予定数の下限に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行わない。
なお三菱地所は、本TOBにおいてアーバンライフ株式の全てを取得できなかった場合には、完全子会社化するための各手続を行う。

三菱地所は、東京・丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働による確実な収益の獲得を図るとともに、海外事業の拡大・進化、分譲マンション事業をはじめとした短期回収型投資における住宅バリューチェーンの活性化を推進している。また、中古流通と賃貸管理を行う子会社である三菱地所ハウスネットにおいて協業先を探していた。

アーバンライフグループは、京阪神地域を主要エリアとして、不動産賃貸、新築分譲マンションの販売代理、不動産の売買及び賃貸借仲介、中古物件の買取・再販事業等を展開している。各事業の競争力強化のため、創業である分譲事業の再開を含めた新たな対策を検討していた。

本件TOBにより、三菱地所は、特に分譲マンション事業や不動産管理事業における連携を行い、両社グループの情報網・信用力を相互に活用することで、スケールメリットや人材採用力の強化、ノウハウの共有による効率化などのシナジーを創出し、双方の企業価値の向上を目指す。

●今後のスケジュール
届出当初の買付け等の期間 2018年7月25日から2018年9月4日まで

不動産開発・流通・賃貸業界のM&A・事業承継の動向はこちら

不動産開発・流通・賃貸業界のM&A売却・事業承継案件

日本M&Aセンターでは、不動産開発・流通・賃貸業界をはじめ、譲渡案件情報を常時ご紹介しております。ご興味のある案件がありましたら、ぜひお問い合わせください。

三菱地所・アーバンライフに関連するM&Aニュース

三菱地所、子会社の三菱地所レジデンスから不動産投資事業を行う法人の株式を承継

三菱地所株式会社(8802)は、三菱地所の完全子会社である三菱地所レジデンス株式会社(東京都千代田区、以下「MJR」)と吸収分割を行い、MJRの保有する不動産投資事業を行う法人の株式を三菱地所に承継させ、三菱地所はこれを承継することとした。本会社分割は、MJRを吸収分割会社、三菱地所を吸収分割承継会社とする吸収分割方式。三菱地所は、オフィスビル・商業施設・ホテル・物流施設等の開発、賃貸、国内外での

三菱地所、スタートアップ企業mui Labと資本業務提携

三菱地所株式会社(8802)とmuiLab株式会社(京都府京都市)は、資本業務提携を行った。三菱地所は、オフィスビル・商業施設等の開発・賃貸・管理、収益用不動産の開発・資産運用、住宅用地・工業用地等の開発・販売、余暇施設等の運営、不動産の売買・仲介・コンサルティングを行う。スマートホームサービス「HOMETACT(ホームタクト)」を提供している。muiLabは、京都のテクノロジースタートアップ企業

T2と三菱地所、資本業務提携へ

株式会社T2(千葉県市川市)と三菱地所株式会社(8802)は、資本業務提携を行うことで合意した。なお、T2は三菱地所を引受先とするプレシリーズAラウンドの第三者割当増資12.5億円を実施した。T2は、自動運転システムの開発、レベル4自動運転トラックによる幹線輸送サービス事業幹線輸送に付随した関連サービス事業等を行っている。三菱地所は、オフィスビル・商業施設等の開発・賃貸・管理、収益用不動産の開発・

トヨタ自動車が新会社を設立し、富士スピードウェイを新会社の傘下へ

トヨタ自動車株式会社(7203)は、「富士モータースポーツフォレスト株式会社(静岡県駿東郡)」を4月3日付で設立し、三菱地所株式会社ならびに大成建設株式会社が保有する「富士スピードウェイ株式会社(静岡県駿東郡)」の一部株式を譲り受けたうえ、新会社の完全子会社とする。トヨタ自動車は、大手自動車メーカー。乗用車、商用車、バスの製造・販売や、環境対策技術を活用し、ハイブリッド車や燃料電池車などエコカー開

ティーケーピー、日本リージャスホールディングスの全株式を三菱地所に譲渡へ

株式会社ティーケーピー(3479)は、日本リージャスホールディングス株式会社(東京都新宿区)の発行済全株式を、三菱地所株式会社(8802)へ譲渡することを決定した。ティーケーピーは、イベント会場の運営を行っている。国内のフレキシブルオフィス市場において、国内411施設、182,730坪(2022年8月末時点)のネットワーク力を持つ。特別目的会社である株式会社TKPSPV-9号を通じて、日本リージャ

この記事に関連するタグ

「TOB」に関連するコラム

TOB(株式公開買付け)とは?目的など概要をおさらい

M&A全般
TOB(株式公開買付け)とは?目的など概要をおさらい

TOB(株式公開買付け)とは?TOBとは、株式公開買付け(TakeoverBid)の略で、対象企業の経営権取得を目的に、株式の買付価格や期間、株式数などを公告し、取引所外で多くの株主から大量に買付ける手法を指します。一般的にTOBを仕掛ける買収側を「公開買付者」、実施される側を「対象者」と呼びます。東京証券取引所の市場再編やPBR(株価純資産倍率)改善要請を背景に、成長を意識した買収、上場企業への

同意なき買収(敵対的買収)とは?対応方針や事例を解説

M&A全般
同意なき買収(敵対的買収)とは?対応方針や事例を解説

同意なき買収(敵対的買収)とは同意なき買収とは、経営権の獲得を目的に、対象会社の経営陣や株主などの合意を事前に得ることなく行う買収を指します。英語のhostiletakeoverに相当する買収が含まれます。同意なき買収が行われる背景には、企業の成長戦略や競争力強化の動機、株主の期待、経営陣と株主との対立、市場状況などが挙げられます。この記事のポイント同意なき買収(敵対的買収)は、企業の経営権を獲得

ポイズンピルとは?2種類の手法やメリット・デメリット、導入事例を解説

M&A全般
ポイズンピルとは?2種類の手法やメリット・デメリット、導入事例を解説

上場企業の株主が経営陣と経営方針などを巡って対立した結果、会社の支配力を強める目的で株式を買い進める場合があります。これが、「敵対的買収」です。しかし、敵対的買収に対して経営陣も何もしないわけではありません。経営陣と敵対する株主の動きを防ぐため、敵対的買収に対する様々な防衛策を発動して対抗します。その買収防衛策のひとつがポイズンピルです。本記事では、ポイズンピルの概要、メリットやデメリット、実際に

MBIとは?MBOとの違いやスキーム、活用するメリットを解説

M&A全般
MBIとは?MBOとの違いやスキーム、活用するメリットを解説

経営状態が振るわない企業に、外部の専門家を送り込み経営の立て直しを行う方法をMBIと言います。本記事ではMBIのスキームやメリット・デメリットを紹介するとともに、似た名称であるMBOやTOB、LBOとの違いについても説明します。MBIとは?MBIとは、投資家・ファンド・金融機関等が企業を買収し、経営権を握った後に経営の専門家を送り込み、企業の立て直しや、企業価値向上を図る買収形態の一つです。企業価

日立のM&Aプレスリリースから読み解く!価格交渉の背景とは?

M&A全般
日立のM&Aプレスリリースから読み解く!価格交渉の背景とは?

日本M&Aセンターの中で特に業界での経験豊富な二人のスペシャリストが、世の中の企業のM&Aの動き、プレスリリースを中心に解説する「M&Aニュースサテライト」。今回は前回に引き続き日立製作所による日立物流の売却をテーマに解説します。(本記事ではYouTube動画の概要をご紹介します。)日立製作所と日立物流が正式発表へ西川:前回(日立製作所が日立物流を売却へ!M&Aの狙いとは)につづき日立物流パート2

上場企業オーナー経営者の主要株式の売却について

M&A全般
上場企業オーナー経営者の主要株式の売却について

上場企業オーナー経営者の企業承継のためには、非上場企業とは異なる金融商品取引法(以下、「金商法」という)に基づき、株式公開買付け(TOB)によることが殆ど不可欠である。発行済み株式の3分の1超の株式の売買を伴うケースでは、オーナー経営者が予め特定の買受人(以下、「承継予定者」という)と相対で株式を売却する場合でも、TOBによることが金商法上必要になる。そこで、検討すべき実務上のポイントを、以下に説

M&Aニュース検索

注目のM&Aニュース

最新のM&Aニュース

日付別M&Aニュース

2018年7月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031

月別M&Aニュース

注目ニュースワード