社会
日本M&Aセンターグループは、社会の持続的発展のためのM&Aサービスの普及と進化に取り組むとともに、労働環境への配慮や人権問題への対応、地域社会における社会的・文化的活動の支援を推進しています。
人権
人権尊重の企業方針
日本M&Aセンターグループにとって、社員は最大の経営資産です。社員なしに当社のサービス提供は不可能です。
採用⇒充実した教育⇒やりがい等による社員の定着に会社として取り組んでいます。
また、社員一人一人が使命感を持ち、使命感に基づいた想像力を発揮することが、組織の活性化と当社の成長に繋がり、地域経済の発展に貢献できると考えております。
日本M&Aセンターグループでは、世界人権宣言や国連「ビジネスと人権に関する指導原則」、ILO中核的労働基準の4分野すべての考え方を尊重し、コンプライアンス10か条において人権尊重の取り組みを推進しています。例えば、性別・年齢・障害・経歴・出身等での差別を禁止しています。
また、子どもの人権に関し、特別な配慮が必要であるとの認識のもと、「子どもの権利とビジネス原則」の国際規範に賛同し、事業における子どもの権利の保護と推進を図ります。
労働慣行とダイバーシティ
ダイバーシティの推進
ジェンダー
日本M&Aセンターグループでは、全ての社員が、ジェンダーに関わらず活躍することが企業価値の向上につながると考え、その推進を行っています。
ライフステージにより働き方に制限が生じやすい女性役職員向けに、各個人の業務内容にあわせて在宅勤務、時短勤務、フレックスタイム勤務等、多様な働き方ができるよう取り組んでいます。
育児中の女性の中には子会社を含む取締役もおり、女性の積極的な登用を実施しております。現在、連結要員数に占める女性比率は29.6%(2022年3月末時点)であり、これを30%以上にすることを中期的な目標とします。
障がい者雇用
日本M&Aセンターでは、障がい者雇用にも努めています。障がい者の方が意欲をもって働けるよう、障がいの内容や職務希望などを考慮したうえで、入社後の配属先や担当業務、勤務時間帯などを決定し、能力を発揮しやすい職場環境の整備・配慮に取り組んでいます。
再雇用制度
日本M&Aセンターは、高齢従業員の経験や知識が貴重な資産であると考えています。定年退職後も就労を希望する従業員のための機会を提供するため、2019年より再雇用制度を導入しています。
外国人の登用
日本M&Aセンターでは、事業のグローバル化の進展に伴い、外国籍従業員および海外現地従業員の登用を積極的に進めています。機会均等や人材の相互理解の観点からも、海外拠点社員と営業活動の方法や市場環境に関する情報交換を行う勉強会や、留学生のホームステイおよびインターンシップ受け入れ、海外会計事務所の研修ツアーなども開催しております。
良好な労使関係の構築
日本M&Aセンターグループは、結社の自由及び団体交渉権を社員の権利と認識し、法令の遵守やこれらの権利の尊重を推進しながら、労使の適切なコミュニケーションに努めています。
また、各国の最低賃金の規程を遵守するだけでなく、生活賃金以上の支払いに努めることを基本方針としています。
教育体系
中小企業のM&A業務の経験者は国内に殆どおらず、日本M&Aセンターグループに入社する社員の大部分はM&A業務未経験者です。そのため、日本M&Aセンターグループでは「人材ファースト」を掲げて社長直下の選任組織を設け、早期にM&Aコンサルタントとして活躍できるよう、目的別、階層別の研修プログラムを策定し、充実したカリキュラムに基づき体系的に教育を実施しております。
また、税理士、中小企業診断士、簿記などの資格取得希望者に対して、資格取得費用の一部補助を行う制度を設けています。
該当者全員 選択者 選抜者
入社1ヶ月研修 | ルーキー (1年未満) |
ジュニア | シニア | マネージャー (課長~部長) |
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知識・スキル | 簿記2級取得 | 事業承継・M&Aエキスパート資格取得 | ||||||||
企業評価研修 | 財務・キャッシュフロー分析通信講座 | |||||||||
企業概要書作成研修 | 成功事例、失敗事例分析 | |||||||||
M&A業務フロー研修 | 基礎実務講座、 登記実務、企業実務、 銀行実務、不動産実務、 法務、税務、労務、 製造業基礎、社内実務 |
M&A特殊スキーム研修 | ||||||||
マッチング研修 | 業界別M&A研究(随時) | |||||||||
案件データベース活用研修 | M&A関連法務・税務の改正に係る研修 | |||||||||
資格取得候補制度(税理士、公認会計士、社会保険労務士、中小企業診断士、簿記など) | ||||||||||
営業力 | ロールプレイング研修 | 営業ノウハウ共有研修 | ||||||||
役員による営業研修 | 2年目フォロー研修 | |||||||||
デール・カーネギー・コース(外部研修) | ||||||||||
プレゼンテーション・講師研修 | ||||||||||
マネジメント力 | プレ管理職研修(外部) | 管理職研修 (外部・役員による) |
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次世代リーター研修 | リーダー研修 | |||||||||
立命館西園寺塾派遣 | ||||||||||
コーチング(外部) | ||||||||||
グローバル コンピテンシー |
英会話 | |||||||||
リークアンユー公共政策大学院短期プログラム派遣 | ||||||||||
海外視察(業務優秀者対象) | ||||||||||
その他 | 経営方針発表会・全社員研修 | |||||||||
役員面談 | 役員との合宿 | |||||||||
会社理解・会長による理念研修 | 3KM研修 | |||||||||
コンプライアンス研修、情報セキュリティ・システムに関する研修 |
3KMの推進
3KMとは、「個人」 「家庭」 「会社」の“三つのK”について、「意欲(Motivation)」を高め、「目標(Mark)」 による「管理(Management)」(“三つのM”)していくことを言います。
3KMを通じて個人・家庭生活及び仕事の面で精神的・健康的・経済的に豊かでバランスの取れた状態を目指すことを推進します。
日本M&Aセンターグループではワークライフバランスを発展させた3KMに関する研修・定着化を行っております。
コミュニケーション促進
日本M&Aセンターグループは、会社・部署を超えたコミュニケーションと連帯感の高揚に資する活動を支援するため、会社が各種イベントに補助を行っております。テニス・ゴルフ・フットサル・野球観戦・ランニング・ワインセミナー等、様々なイベントが催されております。
また、単なる情報交換やストレス解消ではなく、社員の課題解決やモチベーションアップに成果がある場合、役職者に対して費用を補助する制度も設けています。
インセンティブ向上のための制度
日本M&Aセンターグループでは、生活安定化のために固定給を手厚くするとともに、成果に応じて一層高い給与水準を実現できるインセンティブ給与を支給しています。これにより、国内企業で有数の給与水準となっております。また、業績優秀者に対しては海外への研修旅行参加資格を与え、海外のM&A事情にふれ、モチベーションを高める制度もあります。
この他、会社業績と行使条件がリンクする有償ストック・オプションを発行時の全ての正社員を対象に割当ててきました。これにより、業績向上へのインセンティブが働くようにするとともに会社の企業価値の向上に伴い、低リスクでその恩恵を社員が受けられる仕組みを設けています。
従業員満足度
日本M&Aセンターグループでは、社員満足度の高さは顧客等へのサービス提供の品質向上に不可欠と考えております。年に2度の定期面談のほか、社長への「シークレットレター」制度を設け、「社員の希望を吸い上げ、実現する」ことに積極的に取り組んでいます。また、2年に一度全従業員を対象とした社員サーベイを実施し、エンゲージメント向上に活用しています。
健康と安全
安全・健康な職場作り
日本M&Aセンターグループは、国内外において事業を行い、各国で現地人材を採用しています。グローバル企業として、事業活動に適用される各国が定める法令・規則について、制定された目的を理解し、誠実に遵守します。
当社は、業務の効率化を推進し、長時間労働の削減による自己啓発や家族・友人などとの充実した時間を確保するなどの働き方改革に取り組んでいます。2021年4月からは非営業社員を対象としたフレックス勤務制度をスタートしました。個人・家庭生活及び仕事の面で精神的・健康的・経済的に豊かでバランスの取れた状態を目指すことを推進します。また、日本国内においては、労働基準法に基づき、従業員代表と「時間外勤務および休日勤務に関する協定(36協定)」を締結しています。
日本M&Aセンターグループでは、健康診断・ストレスチェックの受診率100%を目指しております。さらに、社員の配偶者の健康診断についての補助も行っております。東京・大阪の主要事業所ではインフルエンザ予防接種の実施をしております。 また、必要に応じて産業医のカウンセリングを受けられるようにして安全・健康な職場作りに努めています。
地域社会との関係
地域社会の雇用と産業を守る
日本M&Aセンターグループは、M&A業務の提供を通じて企業の存続と発展や雇用の維持により地域社会の活性化に貢献します。
中小企業庁の分析によれば「今後10年の間に、70歳(平均引退年齢)を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人となり、うち約半数の127万人(日本企業全体の1/3)が後継者未定であり、 現状を放置すると、中小企業・小規模事業者廃業の急増により、2025年頃までの10年間累計で約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われる可能性」があるとのことです。
日本M&Aセンターグループは、中小企業M&Aのリーディングカンパニーとしてこの問題の解決に貢献します。
日本M&AセンターグループM&A仲介による経済損失回避効果
日本M&Aセンターグループは後継者不在などの経営課題を抱える企業等に戦略的なM&A実行の支援を行い、雇用の維持・増加等に貢献しています。その経済効果は以下の通り試算されております。
※矢野経済研究所調べ1.基本情報
対象期間 | FY2023 |
対象譲渡企業数※ | 512社 |
譲渡企業の売上高合計 | 3,367億円 |
- 全譲渡企業数から、海外案件や一部事業譲渡案件などを除外したもの
2.現在の経済損失回避効果及び労働誘発効果
現在の経済損失回避効果 | 3,345億円 |
労働誘発効果 | 2万3,795人 |
3.将来の経済損失回避効果
将来の経済損失回避効果(3年) | 9,496億円 |
将来の経済損失回避効果(5年) | 1兆5,139億円 |
将来の経済損失回避効果(10年) | 2兆5,438億円 |
地域の金融機関や会計事務所への貢献
日本M&Aセンターグループは単独でM&A業務の拡大を目指すのでなく、地元密着型の地域金融機関や会計事務所と連携し、これらの提携先がM&A業務に安心して取り組めるようなノウハウの提供・サポートを行います。
M&Aエキスパート認定制度
日本M&Aセンターグループは、一般社団法人金融財政事情研究会と共同でM&Aエキスパート認定制度を運営しております。
M&Aエキスパート認定制度は、中小・零細企業の適切・円滑な事業承継・ビジネスマッチングを支援する人材、とりわけ事業承継対策の重要な選択肢の一つであるM&A(合併・買収)に精通した人材の養成を通じて、中小・零細企業の経営の安定・持続的成長、経営者・従業員の生活基盤の安定、ひいては日本経済の持続的発展・成長に資することを目的とします。
M&Aエキスパート有資格者は約30,000名になります。
公的機関への協力
日本M&Aセンターグループでは公的機関の行う施策に対して積極的に協力しています。また、事業承継・M&Aに関する政策に対して公的機関において積極的に発信し、政策決定にも微力ながら関わってきております。
- 中小企業の経営資源集約化等に関する検討会 オブザーバー
- 事業承継ガイドライン改訂小委員会 委員
- 事業承継を中心とする事業活性化に関する検討会 委員
- 中小企業政策審議会企業力強化部会 委員
- 東京都中小企業振興公社 事業承継・再生推進委員会 委員
- 東京商工会議所 議員
- 非上場株式の評価の在り方に関する委員会専門委員会 委員
- 中小企業白書作成への協力
- 中小企業支援関連法案への助言
- 経済産業省中⼩企業庁事業環境部財務課
- 令和2年度第三次補正予算「事業承継・引継ぎ補助事業(事業承継トライアル)」
- 47都道府県事業引継ぎ支援センター 連携先の一つとして選定
- 東京都中小企業振興公社 令和2年度補正 企業再編促進支援事業 等
また、当社では地域創生専任担当者を置き、各地の事業引継ぎ支援センターとの連携を強化し、地域の事業承継問題解決に貢献します。
IT活用で地方の小規模企業も網羅
潜在的にM&Aを必要とする企業は膨大ですが、当社従来型のM&A仲介フルサービスの提供は、サービス提供のキャパシティが不足しています。
そこで、小規模事業者にも一定の品質のM&Aサービスが受けられるようにITを活用したネットマッチングサービスの提供を行っております(子会社 株式会社バトンズにおける『BATONZ』)。
また、一部の提携銀行においては、子会社 株式会社企業評価総合研究所が開発したM&A簡易株式評価システム「V-Compass」を導入いただいており、提携先顧客に対する企業評価サービス提供のご支援を行っております。
地域の金融機関や会計事務所との連携がここにも活かされております。
社会・文化支援活動
「企業は利益の追求とともに、社会的・文化的貢献をしなければならない」との考え方に基づき、社会性・公共性を勘案した寄付や文化支援を行っております。
主な実施内容
財団・NPO等を通じた地域社会へ助成活動
日本M&Aセンターでは、社会貢献活動に取り組んでいる財団・NPOに対して寄付による支援を行っています。2021年度は、新たに企業版ふるさと納税を活用し、今治市「FC今治サッカー専用スタジアム建設プロジェクト」への寄付を行い、総額で19,428,500円の寄付を行いました。
企業版ふるさと納税を活用した地方創生への助成活動
日本M&Aセンターグループは、「FC今治」を運営する株式会社今治.夢スポーツの掲げる「スポーツやビジネスを起点とした地域創生」という思いに共感し、2021年3月にエグゼクティブパートナー契約を締結しました。“地方創生パートナー”としてFC今治の活動、地域づくりや人材育成を支援しております。2021年12月には企業版ふるさと納税を活用し、今治市「FC今治サッカー専用スタジアム建設プロジェクト」(里山スタジアムプロジェクト)に対して寄付を行いました。
文化・芸術への支援活動
日本M&Aセンターでは、一般財団法人100万人のクラシックライブへの寄付および活動支援を行っております。100万人のクラシックライブは、クラシック音楽に関心がなかった人に向けてクラシック音楽を楽しむ土壌を作るための活動を行っております。日本の人口の約1%にあたる100万人の人へ、生の音楽を届けることを目標として、全国各地で至近距離・小規模のクラシックライブを開催しています。当社は2019年11月に、東京本社のある鉄鋼ビルディングにおいて、ビルのコミュニティ活性化の一環として、クラシックライブを企画・実行支援しました。運営において約10名の社員がボランティアとして参加いたしました。
教育・学術支援
日本M&Aセンターでは、将来のM&A業界を担う人材の創出に資する取り組みとして、教育・学術支援活動を行っています。2021年4月からは2年連続で早稲田大学商学部において寄附講座「起業家養成講座Ⅰ」を開講いたしました。本講座は、受講した学生が実際に起業をアクションプランに具体化するマインド・知識を習得することを目的として開講されます。「起業家養成講座Ⅰ」は、毎期300名を超える学生が受講しており、1998年より開催されている早稲田大学ビジネスコンテストと連携しています。全15回の講座では、当社の代表取締役社長三宅をはじめ、M&Aコンサルタントや弁護士、公認会計士・税理士などの専門家が講師として、テーマに合わせた講義を行いました。
本講座の開講によって、学生に対し起業家としてのマインド・知識を身につけるノウハウを提供し、アントレプレナーシップの育成と実践のインフラを醸成します。また、M&Aビジネスの最前線で活躍するコンサルタントや弁護士、公認会計士・税理士などの専門家が知識や事例を講義することで、アントレプレナーシップを持った人材の育成に貢献してまいります。