[M&A事例]Vol.144 創業2期目のスタートアップ企業が更なる成長実現のため譲渡。ジャフコグループと共に短期間でIPOを実現
創業2期目にして成長を加速させるべく、日本を代表するベンチャーキャピタルへのグループインを選択し、IPOを実現したAVILENの成長戦略を伺いました。
譲渡企業情報
※M&A実行当時の情報
当社がお手伝いをして2016年にM&Aを実行されたジェイエスシー株式会社 前オーナー青木茂様に、M&Aを決意された経緯や心境、現在の様子などをお聞きしました。
青木様: IT業界は平均年齢が若く、元々早めの引退イメージを持っていました。社員に引継ぎたい気持ちが強かったので、有力な社員に今後どうやって会社を盛り上げていこうか、誰が引き継ぐのが良いのか、という話を世間話程度にするようになりました。
ただ、そのまた少し後に1人1人社員に声をかけて「お前に任すこともあるかな」と話をしても、継ぐという話にならない。まあお金の負担が結構大きいよね、くらいの会話で終わりです。実際、資金が必要なので、あまり強く言うとプレッシャーになります。
日本M&Aセンター(以下MA)雨森: 資金面の問題がクリアできない従業員に期待をかけすぎるのは得策ではありません。それに経営者とサラリーマンは、思考が根本的に違います。
青木様: 当初、M&Aの選択は未知であり意識が薄かったです。しかし、具体的な案はなく、まだまだ先の話とは思いながらも、M&Aセミナーに参加してみることにしました。
MA雨森: その段階でM&Aセミナーに来られたのは正解です。M&Aは選択肢の1つとして、他の選択肢と同時並行して検討するべきことなんですが、多くの方は1つ1つの選択肢をつぶしてから最後の手段としてやっとセミナーにこられるんです。
MA雨森: 社員や取引先へM&Aを開示した際の反応はいかがでしたか。
青木様: 社員の反応は、告知する一瞬だけ気が張りましたが、自分が思っていたより冷静で、あとは自然の流れとなりました。M&Aの前に、社員に「継がないか」と声をかけていたおかげで、社員では会社を継ぐのは難しいといった空気が社内にできていたのが、かえって良かったのかもしれません。
MA雨森: 本来M&Aの開示には細心の注意が必要です。社員が辞めたらM&Aの意味がなくなりますから。今回のケースに限っては、さきほどの話のように有力社員に継ぐ意思を確認したことが、社内承継は難しいという理解に上手くつながったのですね。
ちなみに青木社長は今はなんて呼ばれてるのですか。
青木様: みんな青木顧問と呼んでいますよ。
MA雨森: 元々からの社員は呼びにくくないのでしょうか。
青木様: まあ、2~3回ほど耳になじめば、割り切れるようです。意外と慣れればすぐに当たり前になるものですよ(笑)
参加したM&Aセミナーで聞いた体験談では、「M&Aを知った社員や周りは意外と冷静だった」との印象を語っておられ、自分も同じ体験をしました。取引先企業からすると、数百ある企業の1つであり、もはや日常茶飯事なことなのだろうとも感じました。もちろん、急に上司が変わり、慣れるまで相談しづらいとの言葉は数人ありましたが、数か月経てばそのような声もなくなりました。
私さえ覚悟すれば、意外とみんな受け入れてくれるんだな、と感じました。
MA雨森: 今の時代、従業員はオーナーがM&Aを決断してくれたから、安心して働けるとおっしゃるほどです。取引先にとっては尚更、取引相手がどこかのグループ会社に入ることは、今やめずらしいことではありません。
MA雨森: M&Aから約1年経ったわけですが、会社の経営状況はいかがですか。
青木様: 約10倍規模の企業との提携は、想像をはるかに超える〝成果”でした。
長年取引を開始したいと希望していた新規大口顧客を、M&Aで信用が増したことによって獲得できましたし、今後は資金の心配なく、地域ごとの戦略が考えられるようになりました。
MA雨森: 半年前にもお伺いしましたが、未だに社員は退職ゼロですか?
青木様: はい。最も懸念していた社員の退職もゼロ、社員からの苦情も今のところゼロです。M&Aで成長の機会も増え、満足しています。
青木様: M&Aだからこそ、懸命な努力をもってしても得られない成果を得られたと確信しました。また通常では現金化出来ない未上場の株式を現金化できたことは、終わってみれば宝くじにあたったような心境に似ているかもしれません。
永年希望していた規模が大きい相手先へ商談が一瞬で実現しました。
M&Aは未知でも何でもないのです。知識やノウハウのある専門家を利用しましょう。
経営者であれば、覚悟を決めれば脳が準備に入ると思います。
M&A成功インタビューは、 日本M&Aセンター広報誌「next vol.8」にも掲載されています。
創業2期目にして成長を加速させるべく、日本を代表するベンチャーキャピタルへのグループインを選択し、IPOを実現したAVILENの成長戦略を伺いました。
BPO事業を中心に、成長を続けるポールトゥウィンホールディングスグループ。売上高目標1,000億円を目指す同社のM&A戦略について伺いました。
高品質で価値ある製品を生み出すために、様々な企業とのM&Aでグループとして成長を続けるテクノホライゾン。グループでシナジーを生み出す仕組みを伺いました。
まずは無料で
ご相談ください。
「自分でもできる?」「従業員にどう言えば?」 そんな不安があるのは当たり前です。お気軽にご相談ください。
日本M&Aセンターでは、M&Aの仲介に当たり譲渡企業担当者・譲受企業担当者・サポートする専門家(会計・法律・税務面)などで構成される3~5名のプロジェクト体制で、お客様のサポートを行っています。ご相談からお相手探し、スキーム構築、最終契約まで、すべての方のメリットをかんがみ、効果創出のための最大公約数を見つけ出す作業を行います。